この人
訪れる人の少ないこの人。
首相や大臣は靖国に行く前に、偽や貪欲が氾濫するいまこそ、まずこの人の前で徳の涵養を誓ったらどうだろう。
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この人が説いた「五徳」とは
「仁(思いやる心)」「義(正しい心)」「礼(きちんとした振舞)」「智(無知愚鈍の反対から生まれる心)」「信(念)」といわれる。

社会や人間関係についての「五倫」の中核に「忠・孝」があったので、権力が確立されるとこの面が強調され利用され、この人が戦国春秋時代の「覇権」主義に反対して、堯舜の古代仁徳政治に還ることを主張した思想の革命性は忘れられてしまった。

しかしその思想の革命性は時として思い出されることであったので、秦の始皇帝により中国全土が統一されると儒教は危険思想として抑圧された。

キリスト教以前のギリシャ・ローマの「徳」はプラトン「国家」では「知恵」「勇気」「節制」「正義」だったようだが、やがて集大成された古典的「徳」は「思慮・叡智」「正義」「忍耐・勇気」「節制」だったそうだ。

徳の反対の「悪徳」は「徳」を腐敗させるもので、「愚昧」「無節操」「臆病」「貪欲」である。
ちなみにキリスト教での「悪徳」は「不敬」「絶望」「憎悪」である。

気軽に「不徳のいたりで・・」なんていいわけする日本の政治家やブッシュさんもよく味わうべきだろう。

不徳→悪徳の人が「道徳教育」なんて熱心に強調するから白けるが、いま、日本でも中国でもアメリカでも、おそらく世界中で、人間が平和共存していく上でもっとも必要なものが「五徳」教育ではないだろうか。

野放しのグローバル金融・市場主義の行動を抑制する知恵を持たなければ、やがては地球上のすべての国を巻き込む世界最終戦争が起こるのではないか。

思わず大それた議論に発展してしまったが、たまにはオレも「徳」は磨かずとも、自分の「悪徳」を点検してみることにしよう。それはここには書かない。書けない。残念。
by aizak3 | 2008-02-22 14:17 | 都心
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