3月うめ、4月さくら、5月ばらとこの団地の春は、植木、草花、鉢物がいっせいに咲き誇ってまさに庭の饗宴だった。写真を撮っていると、「なにを撮っているの」とよく訊かれたが、庭の花ですと答えると、よく自分の庭の珍種を説明された。でも、あと一年で移転しなきゃならないのよ、今度のとこは庭は作れないのよ、これ捨てていかなきゃなんないのよ、欲しいもの持ってってよ、とよくいわれた。写真のおばさんもそうだったが、もっと綺麗なところがあるよと先に立って案内してくれた。
このおばさんのうちは角家だったので、道路際に植えられたタチアオイの群生がみごとだった。それは6月に。
こっちの方が綺麗だよと団地内を案内してくれたおばさん