ここはかつてはテラス式住宅が連担していた自治会ブロック集会所の脇の小さな砂場だ。
コンクリート製のカバの置物がいつも砂にまみれて置かれていたなと思って覗いてみたがカバはいなかった。
7年前、この団地に写真を撮りに来たときのわたしの記憶が誤ったまま定着してしまったのだろか。
そうかもしれない。だが、私の記憶の中では、確かにこの砂場にカバがいたはずなのだ。
それとも、住宅を取り壊したときに、遊び主がいなくなったので撤去したのだろうか。
なんとも不思議だ。夏の満月の夜に、この砂場で子供たちが花火大会をやっていたことだって、いま思い出した。
誤った記憶だったとしても、わたしにはこの砂場にはカバはいなくてはいけないのだ。