参道から離れて裏側に回ると、荘厳な森というより雑多な森という印象が強まってくる。
数多くの樹種を植樹し、原則として手入れをせず、自然に任せて「植生遷移」を計ることを意図しているからだ。
こんな思想で運用されている森が他にもあるのだろうかと思って探してみたら、在った!
皇居内の「吹上御苑」である。
吹上御苑はもともとは大名庭園の跡地から出発したらしいが、昭和天皇がある時から、庭園としての手入れを廃止し、自然に任すことに方針転換してから、絶滅危惧種の植物も、絶滅したはずの昆虫も復活し、オオタカが巣営しているのでカラスも減少し、都心のヒートアイランド現象にも約2度温度を低下させる効果を発揮していることもわかった。
昭和天皇は、吹上御苑の森がどのように遷移するかを定期的に調査するように宮内庁に指示し、2000年に国立博物館からその調査報告書が発表されている。
吹上御苑の森も年に数回、自然観察会が実施され、一般人でも予約すれば参加できるらしい。