シンメトリーな風景が出来たわけ
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友人の写真展を見に行ったついでに、四谷の路地裏で面白い風景を発見した。
そこは何度も通ったことのある場所なのに、いままで気づかなかった。

この場所はシンメトリーなのである。
真ん中の地所の境を中心にして左右に宅地延長の通路があり、奥に最高限度の利用率の建物がそれぞれ建っているのである。

その姿はなんだか中世西欧風でもある。
だが、この風景が出現した本当の理由は純日本的な土地所有制にある。
自分の地所を絶対的に確保し、最大限に利用しようとした結果に過ぎない。

よくみると中央の塀も左右の土地所有者が境界ぎりぎりに張り合わせて立っているのである。



土地所有権の「絶対性」(本来は法学用語だがここでは日常感覚用語)を死守するとかえって面白い風景を出現させる場合もあったのである。

★「所有権の絶対性」は、それまでの私有権の上に何重にも重なる領主権や国王権や法王権のくびきをとき放されたフランス革命後の個人の正当な「所有」の自由な絶対的な使用・処分を認める「近代所有権」の概念として記憶している。所有が占有から離れてはじめて「所有権」が確立し、その象徴が個々人の「土地所有権の絶対性」だった。
日本ではこのような「所有権の絶対性」は社会制度的には、マッカーサーの指令による(天皇制を頂点とする大地主・小作制度を廃止する)「農地解放」ではじめて本格的に実現された。都市近郊の農業地帯では「開放」された農民の才覚次第で、旧地主を上回る大金持ちが輩出した。
by aizak3 | 2011-05-26 10:32 | 新宿
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