京都はすでに真っ赤だとTVが放映していた。
全国的にもことしは猛暑だったので、紅葉は見事だという。
しかし東京は熱帯夜が続いたのでダメだろうという意見もある。
いずれにせよ都心ではまだ紅葉していない。
今月25日に自決した三島由紀夫が日本の行方を予言した言葉が日経に載っていたので引用すると
「無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目がない、或る経済大国が極東の一角に残るであろう」。
存命なら、現代をどう論じただろうと日経「春秋」は書いていたが、
すでに現状そのものではないか。「富裕」と言うのは複雑だが・・・。
三島由紀夫はきらめく才能で文壇の寵児となったが、しだいに独自の天皇観を強め、憲法研究会(楯の会)を組織、自衛隊が米国の傭兵化して武士の魂を失っているとして、1970年11月25日、市谷にあった自衛隊東部方面総監部に乱入、檄を飛ばした後、総監室で割腹自決した。45歳だった。
東大安田講堂を占拠した全共闘との討論を申し入れ、「もし諸君が天皇陛下万歳といってくれたなら、わたしは全面的に諸君と共闘する」と言ったのも有名な話。
「無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な」世相に我慢がならなかったのだろう。
奇才山田風太郎が晩年著した『人間臨終図鑑』ではどう書かれているかが気になって、「45歳で死んだ人々」の章を開いてみると、決行の前日訪れた数寄屋橋のレストラン「四季」の料理長の話と総監室での自決決行の模様の紹介だけで、三島の文芸活動には一切触れられておらず、「彼は、彼の美学によって自分の死を創作した。それこそが彼の目的であった」とのみ記されていた。