新宿スナップ 3 現代の不安
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上掲の写真とは余り関係ないが、現代の最大の不安について考えた。


今日よりあしたのほうがきっとよくなるという信仰、
今日よりあしたのほうがきっと豊かになるという信仰、
こういう右肩上がりの信仰が崩れて、もう何年にもなるが、現在では、
あしたも今日のままでいられるかという不安の方が強くなっているのではないか。


未来を見通せない不安。


リーマン・ショックから始まった世界大不況が各国必死の政府資金(国民の税金)の動員で一段落した現在、またしても新たな金融商品が売り出され、オバマ大統領が怒ったというニュースが流れた。

金儲けは国民が喜んで買ってくれるもの(消費者のための商品)を工夫して生産するより、金利差で稼いだ方が早いという投機資金が大量に出回り、神を恐れぬ金融資本主義の末期症状を呈している。新自由主義・市場主義の実態だ。

日本でもまだ過剰雇用調整(首切り)を続けなければならないなんていっている。
最低賃金を時給1000円にすれば、企業は海外に逃れざるを得ない、なんて大企業のトップが平然と言っている。

大体、企業は誰のために物を作ろうとしているのか?
20万で売っても儲かる車を作ろうなんて考えるのも、一体誰のためなのか?それは国民の幸せと繋がっているのか?一国の発展に繋がるのか?

時給1000円も払えない企業なんて潰れてしまえ!、派遣や中小企業を食い物にする「大企業」なんて、そんな生産体制(生産システム)を当然視する大企業経営者の倫理観の欠如に唖然とする。


急にスタインベックの『怒りの葡萄』の一節を思い出した。


『怒りの葡萄』は、1930年代の大恐慌化で、綿花栽培による土地の荒廃と砂嵐(ダストボウル)で借金で土地を追われるオクラホマの小作農ジョード一家が、ルート66を辿ってカルホルニアまで落ちていく物語である。
(この小説は、「怒りの葡萄」というタイトルといい、カリホルニアまで落ちていく旅といい、旧約聖書の「出エジプト記」を背景に持っているといわれる)


オクラホマのジョード一家を追い出しにくるならず者達に、「お前たちの雇い主は誰なんだ?」と尋ねる場面がある。

ならず者達は答える「バンコっていうんだよ、見たことはない」。


今回のリーマン・ショックはサブプライム・ローンで住宅を追い出される低所得者の群れから回収不能に陥った不良債権が露見、これを組み込んだ金融商品が世界中にばら撒かれていたことから、世界同時不況となったが、「怒りの葡萄」では、旧来の開拓者農場が大規模機械化資本主義農場に転換していく時代背景が描かれている。

「バンコ」の支配だった。
by aizak3 | 2009-09-23 14:20 | 盛場1/銀座/有楽町新橋/新宿
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