個性と自分らしさ シブヤ 6
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個性尊重時代、自分らしさ時代。
だが、注意すべきは「すべて自己責任の時代」だということ。
大変な世の中になったもんだ。
私なんかとうに定年を迎えたからよかったものの、こんな時代だったらすぐ首になって、孤立して放火か殺人を犯していたかもしれない。
滅茶苦茶していた当時の上司に感謝しなければならないが、懐のでかかった上司はもうみんな死んでしまった。

人間は食って寝るだけではなく、世の中や自分の存在根拠を考える。
何で生きているのか、生きている意味があるのかと。
こんなことを考え出す人間って奴はホント厄介な奴だが、根本はアイデンティティーとだれでもそれなりに人に認めてもらいたいという他人からの認知の欲求だ。他人からの無視は全存在の否定。だから同調する。それなのに自分らしさも求める。
どうなりゃいいんだ、まったく。

ロボット工学者が自分そっくりの仕草もするアンドロイドを作ったらみんなが「そっくりだ」「見分けがつかない」と驚いたが、自分だけが「まったく似ていない」と思ったそうだ(日経 「個性・自分らしさって何?」 大阪大学教授 石黒 浩)。
つまり、自分についてのイメージは自分と周囲とではとらえ方がまったく異なるということ。
一般的な「自分らしさ」は外見の自分らしさではないか、そんなものに意味はない、と内面重視のこの人の論は続くが、その論はさて置いて、それなら、もし、この外見・仕草ともそっくりのアンドロイドに「脳インターフェース」をとりつけて、自分の「脳インターフェース」とつないだらどうなるだろうか?つまり、自分の思考・感情がそっくりロボットの思考・感情になるという内面も配慮したロボットの出現。怖いか?それともそんなものは意味ないか?
論の焦点がずれてきたが、それなら今度は「外見だけそっくりロボット」に嫌な仕事は全部任せて、ホントの自分は傷つかず悠々昼寝ってのはどうか?
これもなんかちっとも楽しくなさそうに思えてしまうな、やっぱり。
人間は複雑だ。
by aizak3 | 2008-07-26 14:59 | 盛場2/渋谷/池袋
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